お茶好きが糖尿病発症リスクを減らす

ドイツのデュッセルドルフにあるハインリヒ・ハイネ大学の研究者らによると、1日に4杯以上のお茶を飲むと中年層の2型糖尿病発症リスクが減少するという。

ライプニッツ大学糖尿病研究センター所長のクリスティアン・ヘルダー博士が率いる研究グループは、ヨーロッパ各国の人口における2型糖尿病の発症率を調査しました。その結果、最も「お茶」の習慣が強い国（例えばイギリス）では、この数値がヨーロッパ平均より20%低いことが判明しました。

ヨーロッパの国によって、お茶に対する考え方は異なります。例えばスペインではほとんどお茶を飲まないため、「1日に飲む杯数」の欄には研究者が0杯と記入しています。しかし、イギリス人の食生活を研究した結果、4杯という数字が浮かび上がりました。この量のお茶を飲むことが、2型糖尿病の予防に最も効果的であるのです。

一方、お茶を1～3杯飲んでも、中年期の糖尿病リスクが低下するという証拠は示されていません。そのため、お茶の摂取量を増やすか、他のリスク要因に対処する必要があります。

「2型糖尿病の主な危険因子は肥満です」とクリスティーナ・ヘルダー氏は言います。「しかし、食生活要因も重要な役割を果たします。私たちはそのうちの一つ、お茶の摂取に注目しました。お茶の摂取によって2型糖尿病のリスクを20%低減できることが判明しました。お茶はグルコースの吸収と消化のプロセスに作用し、フリーラジカルの作用からβ細胞を保護します。おそらくこの効果は、お茶に含まれるポリフェノールによるものでしょう。」