体内時計を制御するタンパク質を発見

QUASIMODOと呼ばれるタンパク質が体内時計に現在の時刻を伝えます。

すべての生物には、生化学、生理、行動を時刻に合わせて調整する体内時計が備わっていることが知られています。この体内時計が何らかの形で日照時間の長さと同期していることは直感的に明らかです。つまり、視覚受容体によって知覚される情報に依存しているということです。ロンドン大学クイーン・メアリー・カレッジの科学者たちは、私たちの体内時計に外が昼間なのか夜深いのかを伝えるタンパク質を発見しました。

ラルフ・スタニエフスキー教授率いる研究チームは、ショウジョウバエ（Drosophila）をモデル生物として、概日リズム調節システムの研究に長年取り組んできました。研究者たちは以前、体内時計システムに属するニューロンにのみ作用する特殊な光受容体タンパク質「クリプトクロム」を発見していました。このクリプトクロム受容体の機能を解析した結果、スタニエフスキー教授らは、体内時計を実際の時間と照合する別のメカニズムが存在するはずだという結論に至りました。この研究は、QUASIMODO（QSM）と呼ばれるタンパク質の発見につながりました。

このタンパク質の合成は光に反応して著しく増加することが判明しました。QUASIMODOは、概日リズムシステムの別のタンパク質であるTIMELESS（TIM）との負のフィードバックに関連していることが判明しました。つまり、前者の含有量が増加すると、後者の濃度は減少しました。

Current Biology誌に掲載されたこの報告は、TIMELESSタンパク質の振動が時刻を反映していることを示しています。ショウジョウバエに睡眠時間、あるいは逆に「活動的なライフスタイルを送る時間」を知らせるのは、このタンパク質です。しかし、TIMELESSタンパク質自体のスイッチはQUASIMODOタンパク質であり、これは光に反応するため「時間の基準」となります。昆虫の脳はQUASIMODOタンパク質の助けを借りて昼と夜を区別しているのです。

通常のショウジョウバエは一定の光の下で「概日リズム不整」に陥りましたが、QUASIMODOによって活動は維持されました。QSM遺伝子をオフしたショウジョウバエは、TIMELESSタンパク質の合成とそれに伴う行動に周期性を示しました。研究者らによると、クリプトクロムとQUASIMODOが関与するこのような概日リズム調節の二重システムは、昆虫だけでなくヒトにも存在する可能性があります。もしそうだとすれば、タイムゾーン間を移動する際に私たちが新しい概日リズムに適応するのを助けているのはQUASIMODOなのです。

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