ナノ粒子を用いた画期的ながん細胞診断技術が開発された

米国（カリフォルニア大学サンタバーバラ校）の科学者らは、前立腺がん細胞と健康な細胞を区別することを可能にする革新的な技術を発表しました。

この技術が実際の医療で使用されるまでには数年かかるものの、著者らはその有効性と前立腺がんの転移を判定するためのマイクロデバイスの開発における使用について自信を持って語っている。

「血液中のがん細胞数と病気の予後との関係を調べた研究はすでに行われています」と、プロジェクトリーダーのアレッシア・パラオロ氏は語る。「病気の予後は血液中のがん細胞数に正比例します。血液中のがん細胞を早期に発見することは、診断と治療にとって非常に重要です。」

原発性前立腺がんは患者を死に至らしめることはありません。遠隔転移が患者を死に至らしめるのです。したがって、科学者にとって、がん細胞が原発巣から離れるメカニズムを解明することは重要です。これらの細胞を早期に発見し、除去することで転移を阻止することが可能になります。

今回発表された技術は、レーザー分光法（表面増強ラマン分光法）と銀ナノ粒子を用いることで、がん細胞と正常細胞を区別することを可能にする。「銀ナノ粒子によるレーザー光の吸収は、様々な色の発光をもたらします」と、同僚のゲイリー・ブラウン氏は説明する。「これは蛍光ではなく、より幅広い可能性を秘めています。」

「私たちの方法の革新的な点は、多数のマーカーを用いて、がん腫瘍内の他の細胞とは異なる特定のがん細胞を同定し、研究することです」とアレッシア・パラオロ氏は語る。「これらの特異的な細胞は、原発巣から離脱して体内の他の部位に転移できるほど強力でなければなりません。このプロセスは、がん細胞の表面に現れる特定の変化の結果として起こります。私たちの目標は、これらの変化を検出することです。」

科学者たちは現在、ナノ粒子をベースにした診断用マイクロデバイスの開発に取り組んでおり、そのスペクトルは継続的に拡大することができます。

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