新技術がエイズとの闘いに貢献する

リバプール大学の科学者らは、HIV/AIDSを治療するための初のナノ医薬品を開発することを最終目標に、165万ポンドのプロジェクトを進めている。

工学物理科学委員会が資金提供しているこのプロジェクトは、新生児や子供の治療に、より低コストで副作用の少ない、より効果的な薬を開発することを目的としている。

同大学は最近、既存の抗レトロウイルス薬（ARV）を改良することで、薬剤の毒性を軽減するとともに、患者に投与された薬剤に対するウイルスの「依存」のリスクを軽減できる可能性のあるナノスケールのARV薬剤粒子を作成した。

「このプロジェクトは、ナノ医療をHIV/AIDS治療に応用するための第一歩です。当研究室と臨床現場で開発され、HIV感染症の新たな治療法開発における重要なマイルストーンとなります」と、リバプール大学化学部のスティーブ・ラナード教授は述べています。

ロイヤル・リバプール大学病院の健康なボランティアを対象とした臨床研究で、このプロジェクトの真の可能性を実証できれば、パートナーであるIOTA NanoSolutions社は、この方法をさらに改良し、HIV感染患者を対象とした臨床試験を継続します。また、この新しい処方を開発途上国の子どもたちにも提供したいと考えています。私たちの目標は、より安全で効果的なHIV感染症治療を世界に提供することです。

「これまでのデータベースは素晴らしいもので、HIV抑制に必要な薬剤の投与量を減らすのに役立つ可能性があります」と、リバプール大学分子臨床薬理学部のアンドリュー・オーウェン教授は付け加えます。「このプロジェクトは、抗レトロウイルス薬の改良と安全性確保を模索している国境なき医師団などの団体の取り組みに基づいています。また、HIV/エイズが最も蔓延している資源の乏しい国々における治療費の削減も目指しています。」科学者たちが開発したこの新しいナノ医薬品は水で希釈できるため、特に新生児をはじめとする幼児の治療がはるかに容易になります。科学者たちの開発は、中央アフリカの15歳未満の340万人の子供たちに希望を与える可能性があります。この地域のHIV感染児の約90％は母親からウイルスを感染しています。治療を受けなければ、その3分の1は生後1年以内に死亡します。

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